そらマメさん道路局

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BRT日田彦山線、ついに決着へ

www.nishinippon.co.jpwww.nishinippon.co.jp 新型コロナウイルス騒動で一時、会議が中断されていたが、裏ではしっかりと根回しが行われていた様子。西日本新聞の報道では、JR九州が提示した彦山~筑前岩屋のバス専用道整備に加え、県議会案をベースにしたバス専用道を宝珠山駅まで延伸する方向で調整が進められ、県知事と東峰村のトップ会談を行う形で、事実上、東峰村側は容認することで一致。

 これにより、最後まで決められずに「東峰村飛ばし」という最悪の事態を回避すると同時に、3年以上も空転し続けた存続問題も、バス転換を行う形で決着を付ける見通しになった。

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今回の妥協案をもとに、BRT日田彦山線のルートを加筆修正。

 一部の鉄道原理主義派からは根強い反対の声も残るが、自治体が実質容認となったことで、その立場も失われ、JR九州との会合で大きく前進していくものと見られる。

 東峰村区間を全てバス専用道に転換させた理由を考えたが、もしも筑前岩屋で一般道に乗り継ぎとなった場合は、旧・鉄路となる例の石橋の維持・管理の問題があることや、路線バスという鉄道とは違った形態になるにしても、一応は交通機関が機能している(JR線の存続)ことになるため、完全に廃止されるよりかは積極的に活用する方が理に適うという側面もあると考える。

 ただ、従来の鉄路をそのままバス専用道に切り替えるため、東峰村役場に近い大行司駅とかは、約70段近くもある階段のバリアフリー化など、大変大掛かりな改修工事も行わなければならない。そのため、BRTというよりかは、イチから道路整備をし直す(並行する県道52号のバイパス道路かつ、自動車専用道路扱い)という見方がシックリ来る

 宝珠山駅も4月の訪問当時は完全に土に還ってしまっていたが、改めて専用道整備に伴い、周辺も公園のような形で再整備が施されていくのだろう。

 BRTで再出発というよりかは、東峰村一帯を含めた再開発事業の一つとして、第二の人生を贈っていくと考える。果たして、JR九州と沿線自治体がどのような形で再開発を提案するのか。期待したい。そしてようやく、自分の中での複雑な葛藤も、少しずつ和らぎつつある。

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土に還ったこの場所に、アスファルトがやってくる。