E9山陰道の一部として整備される「木与防災」は、阿武町木与地区~宇田地区を通る国道191号のバイパス道路。国道のスグ隣に日本海と面していることから、異常気象時は高潮に晒されやすい(東日本大震災級の地震が起きた場合、震源が日本海の場合だと確実に大津波が起きる)。この区間は迂回路が全くないため、現道拡幅や防波堤の整備による小手先レベルの修正はせず、南側に改めてトンネルを掘ってバイパス化する方針。
木与地区から建設がスタートしたのは、もちろん防災強化もあるが、同時に阿武町区間は他の山陰道沿線自治体の中で、最後まで取り残されていた線区でもある。まずは木与防災から穴掘りに着手し、必要に応じて、防災強化を理由としたバイパス道路の新設が進んでいくことだろう(宇田郷地区・奈古地区などは、木与防災並みに海岸線に接した場所を通過するため)。
晴れている時は日本海を思う存分楽しめるが、冬場に通った時はただ寒いだけで、高波が舞って結構荒れた景観しか感じられなかった。日本海は厳しい。