そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

高千穂・日之影道路 ぜんぶ開通(+α)

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高千穂・日之影道路を走り染め

 8月21日に九州中央道(高千穂・日之影道路)の東端部にあたる、日之影深角IC~平底交差点が開通。これにより、九州中央道が本線になるように作り替えられ、到達時間が少しだけ短くなった。

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平底インター。延岡方面に対する自専道整備を伺わせる構造にはなっていない。

 高千穂・日之影道路という路線は、現道活用で凌ぐ雲海橋の部分と深角インターを除けば、ほぼ全部トンネルで覆われているため、九州中央道だけ走ると旧道にみられたグネグネカーブを通っている印象がほぼない。気が付いたら橋の手前まで来てた、という感覚である。

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新平底トンネル(長さ:1,670メートル)

 深角インターと平底交差点の間は、新平底トンネルがほぼ全部埋め尽くす形で貫通している。「新」という文字が付くとおり、旧道側には平底トンネルが存在。こちらも一般道路にしては走りやすいが、平底トンネルの西側に急カーブがいくつもあるため、移動時間が犠牲になりがちである。

 通る上ではあっけなく終わるため、少し肩透かししたような印象もあるが、今後、後述の矢部IC~雲海橋までの自専道整備に対する重要な繋ぎ役であることに変わりはない。 

雲海橋から西側の自専道整備

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戸の鼻交差点。ココが「高千穂・雲海橋道路」と「高千穂・日之影道路」の境目になる。
でも、雲海橋はどうするの?

 高千穂・日之影道路における真の起点は、雲海橋の西側にあたる戸の鼻交差点とされており、当面は現道活用でその場を凌ぐ。ただ、雲海橋そのものが開通から一定の年月が経過していることに加え、自専道と一般道路では幅員が大きく異なることから、どうしてもココで減速走行をせざるを得ず、一本化した際に交通のネックになることが予想される。無理やり自専道に鞍替えさせれば、今度は歩行者通路を潰す必要があることや、自専道からの速度超過と信号機なしの旧道との交差部分で、衝突事故が多発する懸念もある。

 この部分の予想としては、一般道路は改めて架橋を設置し、そこで新体制の雲海橋が完成した後で、現在の雲海橋の耐震強化・自専道化・幅員改良を図るのではないかとみてる。

 戸の鼻交差点~高千穂IC(国道325号接点)までは、地下トンネル方式で結ばれる。

矢部~蘇陽

九州横断自動車道延岡線(矢部~蘇陽)第2回 説明資料
国土交通省 九州地方整備局 2021年9月13日付)

 高千穂・日之影道路の開通から1ヶ月が経過した頃、熊本県山都町を通る矢部~蘇陽のルートマップが公開された。前にもチラッと自分の中で予想記事を書いたことがあるが、今回の案はそれによく似ていて興味深かった。

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例の3つのルートマップ

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例のガス抜き3表

 基本的には自専道を整備するか、既存の国道218号の線形改良を行うかという選択肢になっている。建設推進団体の考えとしては、ぜんぶ自専道整備という方針に変わり無いため、国道改良はガス抜きに過ぎない。肝心の国道218号そのものは交通量も少なく、一部改良で快速化しても全然問題ないレベルだが、まあ、意見は多様ということで(謎)。

 私見としては、一気にバイパスして蘇陽支所付近に至る北側コースは採用されにくい。あまりに清和地区から離れすぎているためである。「アクセスの良さ」「緊急時の連携」「別の自専道ルートマップと比較しても、所要時間はさほど変化ない」「清和地区の市街地+道の駅付近にインターを作る」というのを勘案すると、南ルートの方が現実的とみる。

 今後、アンケートなどを経てルートマップを策定し、どの場所にインターを作るかなどの詰めの作業に入って、正式に矢部~蘇陽の計画線を作る方針。一本化するまで、自分は生きてるかなぁ……