そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

阿蘇山公園道路

 九州の観光スポットで常に上位ランクインする場所といえば、熊本県阿蘇山(草千里・大観峰阿蘇高原を含む)が挙げられる。

 中岳火口へ向かう場合、麓の有料駐車場からシャトルバスを使って移動する場合と、阿蘇山公園有料道路を使っててっぺんを目指す場合などがある(少し体力に自信がある人は、麓の駐車場から徒歩で登山してみるのもいいかもしれない)。ココでは阿蘇山公園有料道路(+α)の話を紹介

領収書

www.city.aso.kumamoto.jp

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公園使用料を払うと、感熱式レシートが発券される。

【おねだん】

  • 自転車:無料
  • 自動二輪(単車):200円
  • 軽自動車:600円
  • 普通車:800円
  • マイクロバス:2,500円
  • 中型車(乗り合いバス):3,000円

 有料道路ではあるものの、扱いとしてはNEXCO西日本などが管理する「道路法に基づく一般有料道路」と異なり、阿蘇市が管理する阿蘇山公園の使用料を支払う形になっている(自然公園法を典拠)。昭和時代~平成中期までは、九州各県の至るところに有料道路が存在したが、現在は大幅に縮小。道路法を典拠としない阿蘇山公園有料道路は、現在でも環境保護などを名目に通行料を徴収し続けている。

 かつては阿蘇山中岳へ通じる部分(現在の熊本県道111号・298号)も、日本道路公団が整備し、熊本県企業局によって維持管理を行う有料道路だった。後に無料開放され、中岳近くまでは無料で接近することが可能になった。

 おねだんは上記の通り。「マイクロバス」といった概念が存在するあたり、どことなく一般自動車道(民間経営の有料道路)の雰囲気を醸し出している。

中岳火口までの道程

 特に強い火山ガスが出ていなければ、入口通路から入って料金所で公園使用料を支払う。その後は中岳まで延々と上り坂が続くが、事あるたびに噴火する阿蘇山のことなので、アスファルト舗装はあまり良くなく、必要最低限の範囲で維持管理が行われていることが分かる。

 また、この部分は自転車も普通に通行するため、タイミングが合わないと避けるのが難しい。

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料金所。現金決済のみで、1ブースしかない。

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自転車も通るので細心の注意を払う必要あり。正直、走りづらい。

 中岳火口付近まで到達すると駐車場があるので、ガードマンの指示に基づいて空いてるスペースに駐車し、最後は徒歩で向かう。

中岳観光

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平常時の火口。地球が生きてる証拠。

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もしも大爆発を起こしたら、取りあえず避難壕へ。助かる保証はあんまりない。

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中岳周辺はゴツゴツした岩肌だらけ。麓になると草原が生えている。

注意点

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阿蘇山見学は「マスク着用義務」「ソーシャルディスタンス」「ぜんそく持ちNG」を厳守。

 中岳を含めた阿蘇山一帯は強い火山性ガスが常に出ているため、気管支炎(ぜんそく持ち)の人は入場が禁止されている。そうでなくても事あるたびに咳き込むため、阿蘇山見学にはマスク着用が必須。

余談

www.nishinippon.co.jp

 かつては九州産交グループが経営する阿蘇山ロープウェイが存在したが、2016年の熊本地震や、その後に発生した大噴火で壊滅的被害を受けてしまい、復旧を目指すにも多額の費用や火山噴火に伴うリスクが大きいという理由から、そのまま廃止となった。

 そのため、現在ではくまモンラッピングのシャトルバスを使って行き来するように変更され、旧・ロープウェイの痕跡は無くなっている。あるとしても、被災前まで存在した購買施設が残る程度。これも時代の流れなのだろう。私は昔、ロープウェイを使って行き来した記憶があるが、写真はない。

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ロープウェイ時代に存在した「阿蘇山ドライブイン」は、登山後のお買い物に打って付けだった。
現在はシャトルバス発着場に設けられた購買施設が、その後継を担っている。