福岡県朝倉市(旧・甘木市)と東峰村との境目付近にある小石原川ダムに出かけてきた。下流にある江川ダムを遙かに上回る規模の巨大なダムで、いずれも福岡都市圏・筑後地方に対するかんがい・減災・飲料水の確保などを理由に作られたもの。
竣工は今年の3月28日となっており、福岡県内では令和に入って最初に完成したダムとなる。そのためか「令和あさくら湖」という愛称が別に定められている。
下流の江川ダムと異なり、上流は地形的な事情からロックフィルダム方式を採用。普段は真下の洞窟から水を放出するが、最高水位(サーチャージ)に達した場合には階段状になっている専用の放水路を使って水位調整する仕組みを採っている。ダムの竣工自体は3月だが、実際にはその後でダムの水位を確かめるための試験湛水が行われ、10月15日を以て正式な運用がスタート。つまり、私は正式運用からまだそんなに時間が経過していない時に来たので、ある意味ハッピーである。
完成からまだ数ヶ月しか経っていないこともあり、ダム湖周辺は工事に伴う木の伐採風景が広がっている。また、江川ダムと比較してあまりに巨大過ぎるためか、ダム湖一帯が思ったより小さく見えた。目の錯覚なのだ……。
これに伴う国道500号の付け替え道路が6月30日から供用されている。この話は、別記事で。
ダムカード
水資源機構の管理事務所で配布されているダムカードは3枚。12月の訪問地点では、竣工後のもの(上空・洪水吐からの試験湛水)と、完成間際のダム上空のものを渡された。
これとは別に黄色いダムカードもあり、こちらは前述の洞窟部分からの放水路を作るための工事(選択取水設備の取り付け)風景となっている。コレは小石原川ダムを造っている時に、下流の江川ダムで同時期に入手したもの。現在は配布が終わっている模様なので、少しレアかもしれない。