有明海沿岸道路は、2022年11月の諸富インター開通を以て、福岡県区間は全線開通となった。あとは佐賀エリアと熊本エリアの延伸の話がメインになる。
- 有明海沿岸道路(三池港IC連絡路)「着工式」のお知らせ
~災害発生時の機能確保について~
(国土交通省 九州地方整備局 有明海沿岸国道事務所) - 有明海沿岸道路、熊本県内で初着工 荒尾市ー三池港間の2・7キロ
(熊本日日新聞 / 2022年1月23日付朝刊)
熊本エリアは、現段階で暫定的な起点となる三池港インターの出入口を変更するという大義名分で整備を行うことになっており、2022年1月から段階的に工事が実施されている。
三池港インター周辺は有明海に面しているため、元から海抜がかなり低い。近年では集中豪雨や台風接近に伴う高潮が原因で冠水することが多くなっており、交通への支障を来す事態を回避する目的から、延伸工事に着手した。
僅か3km程度しかないが、県境となる四ツ山の切り崩しと、旧・荒尾競馬場の解体に伴う荒尾北インターの新設工事など、短距離な割には結構大がかりな工事が必要になる。一方で、三池港インターから南側の有明沿岸道は、原則として完成2車線(時速80キロ)で整備することになっているため、早期の開通は比較的行いやすいというメリットもある。
但し、並行する国道389/501号は結構交通量が多く、もしも有明沿岸道が延伸した場合にはそっちに偏りすぎて渋滞を引き起こしかねない。大丈夫なのか?完成2車線というロースペックで?
競馬場跡地は解体の末、南新地地区の土地区画整理事業に伴って、新設された場外馬券場へ移動。その場所に道の駅を併設する形で有明沿岸道・荒尾北インターが整備され、再開発と共に都市化を進める方針である。
www.city.arao.lg.jp また、荒尾北インターを更に南に延伸し、長州港と接続する計画も進んでいる。こちらは今年に入って事業化が決定しており、具体的に長州港・玉名市街にどう接続するかは不明である。いっそのこと、並行する鹿児島本線を国が引き取って、有明沿岸道に転換する(+BRTとしての活路も見いだす)のはどうでしょうかね?
- 一般国道208号 荒尾道路に係る新規事業採択時評価(国土交通省)
- 有明海沿岸道路「荒尾道路」の新規事業採択時評価手続きの着手に係る知事コメント
(熊本県土木部道路整備課 / 2023年2月28日) - 有明海沿岸道路について(熊本県荒尾市 / 2023年4月3日)