そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

西九州道(松浦~平戸口)の建設状況(2023年5月地点) ●

 昨日、長崎県北部・佐賀県伊万里市の郵便局めぐりをしていた時のこと。主要地方道・御厨田代江迎線近くの農道をのんびりと走っていたところに、唐突に建設中のE35西九州道(松浦~平戸口)の高架橋が見えたので、勢い余って撮影。

松浦市御厨町田代免地区に浮かび上がる、E35西九州道(松浦~平戸口)の高架橋。

農道から平戸口方面を眺める。橋脚そのものはほぼ完成し、盛土部の整備に力が入る。

松浦バイパス沿いから平戸口方面を眺める。
数年前までは高架橋など無かったが、いつの間にかここまで進んだ。

 いわゆる「松浦佐々道路」と呼ばれる、松浦インターと佐々インターの間は、旧・北松浦郡を大きく旋回するルートを辿る一方で、平戸市方面へのアクセスにも配慮した上で、下記の計画線に沿った経路が策定されている。2014年に事業化され、2016年より段階的に着工が進んでいる。

 松浦~平戸口の方から整備を進めるのは、並行する国道204号が海沿いを通ることから、どうしても遠回り気味になる上、北松浦半島に延びる様々な広域農道があるにしても、随所にアップダウンや狭隘区間が点在し、平戸大橋出入口までのアクセスにどれも難を要することため。平戸口~佐々にも狭隘区間はあるものの、こちらは主要道で迂回できる箇所が数多くあることから、松浦~平戸口(ショートカット)の整備を最優先にしている。

国土交通省が公表している資料をもとに製作

 道中には2つのトンネルがあるが、北松浦半島特有のモロい土が原因で穴掘りに手間取っており、予定を遅くして慎重に進めているとのこと。順調に行けば、2025~2026年ぐらいには平戸口まで延びるんじゃないかと予想するが、果たして。

穴掘りの最中に地盤沈下などの現象に見舞われているらしい……。

 ちなみに、平戸口という表現をしているものの、松浦インターの次に設置されているインターの名称は「平戸」インターであり、これ自体は正式に決まっている。但し、本当に合併後を含めた平戸市内にある訳ではなく、佐世保市江迎町内に設けられる。また、接続先の一般道路は北松広域農道であり、県道・国道でもない特殊な事例になる見通し。そのために農道を長崎県が引き取り、主要地方道・平戸田平線の延長を当インターまで整備するって話らしい。

 並行する松浦鉄道も、平戸市平戸大橋)に限りなく近い駅はたびら平戸口」駅と名乗っており、E35西九州道に関しても、佐世保市内でありながら平戸と名乗るのは違和感がある。そうした事情から、平戸市街への最短アクセスインターという意味も兼ねて「平戸口」インターと呼んでいるが、まあ、この辺は鉄道と同じノリで語るなという意見もあるだろうから、私的にそう思ってる、という程度で……。

【追記】 足を引っ張っていた松浦第1トンネルが貫通し、他も順調に工事が進んでいることから、2025年度の開通が濃厚となりました。

初版 2023年5月9日
追記 2023年12月26日