佐賀県唐津市にある唐津市歴史民俗資料館 (旧三菱合資会社唐津支店本館) が開放されるという話を聞いたので、10月16日に出かけてみた。
元々、唐津は石炭産業で栄えた都市であり、資料館は旧三菱系の企業によって建てられた明治時代の洋風建築物となっている。1978年に大規模修復工事が実施されたが、修理から50年近くが経過して再び腐敗が進んだことから、保存するための大規模修復工事が進行している。そのため、普段は外側の玄関からしか建物を確認できない。
資料館は1F部分に当時の石炭産業に関する写真・資料文献が展示されている程度で、2Fは特にコレといったものはない。建物をよく見ると、ベランダへの立ち入りが規制されていたりするが、大抵そうした所は腐敗が進んでおり、足を踏み入れると倒壊の危険性があることが窺い知れた。
修復工事は今年度から始まり、2023年に基本設計の策定、2025年から約4年間かけて本格的な修復作業に取りかかる。50年前の補修工事と異なり、佐賀県の重要文化財に指定されていることを考慮して、より耐震性が高い構造にしつつ、忠実に再現するための作業を慎重に実施していく構えである。
修復が完了するのは、早くて2028年度。それまでは外側だけで我慢して戴く、と。
……拝啓、巽幸太郎さま。いい物件を抑えましたね(謎)