そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

王司PA下りリニューアル

corp.w-nexco.co.jp NEXCO西日本の直営店舗であるE2A中国道・王司PA下りは、7月22日より新店舗での運用を開始した。それまで存在した旧店舗は1973年11月から使用されており、老朽化が著しかったことも相まって建て替えの必要性が高まっていた。

 新店舗は旧店舗とガソリンスタンドの間を活用する形で建設されている。旧店舗時代はあまりの狭さに大衆食堂のような印象を受けていたが、新店舗はおみやげうりば・食堂ルームが大幅に拡張され、窮屈感が全くない。

新店舗(2022年7月22日開業)の外観

おみやげうりばも面積が広がり、置ける品数も若干緩和された。

食堂コーナー。面積が広がって隙間が出来た分、以前より広々となった。

 新店舗の隣には廃墟と化した旧店舗が残されているが、これも後で解体工事が行われる。上り方向では老朽化したトイレの建て替え工事が行われているため、下りも追従する公算が高まっている。となると、旧店舗があった場所にバリアフリーに対応した現代的なトイレでも作るのでは?

7月21日まで営業していた旧店舗。フェンスに塞がれて立ち入り出来ない。

調理機材などを取り外した他は、移設前のままとなっている。居抜き物件のようにも見える。

昭和・平成時代を生き抜い王司PA下りの旧店舗は、令和になって新店舗にバトンタッチ。

 下り方向の駐車場に関しても、レイアウト見直しで大型車は必ずバック駐車が必須となっており、小型車に関しても旧店舗前に直付け駐車をすることが出来なくなっている。この辺、旧店舗解体・トイレリニューアル工事などと並行しながら、最終調整を進めて「大型車敬遠」のPAに転換していくだろう。

セブンイレブン(仮設店舗型)

corp.w-nexco.co.jp E3九州道のうち、福岡県直方市鞍手町にある2つのパーキングエリアは、現在、購買施設の建て替え工事が実施されている。

 元々ココはハロースクエア(ハイウェイ交流センターが管轄する休憩施設で、NEXCO西日本移管後の2007年7月31日からは、指定管理者制度に基づいてミニストップが入居していた。その後、2022年3月31日付で契約満了となってミニストップは撤退し、それと入れ替わる形でセブンイレブンが入居している。

 建物はミニストップ時代のものを流用する訳にいかなかったようで、一旦、購買施設を完全に取り壊し、再建築した後で正式運用を開始する。それまでは隣に設けられた仮設型店舗での暫定対応となる。

上り方向(直方PA)の仮設セブンイレブン
従業員スペースを勘案するため、うりば面積は狭い。

入口を眺める。コレだけだと、工事現場で見かける一時的な事務所のようにも見える。

こちらは下り(鞍手PA)。高台にあった喫煙スペースを暫定利用してるため、上り以上に狭い。

 実際に仮設店舗のセブンイレブンを見てみた。建物の性質上、セブンカフェや揚げ物類の提供は行われておらず、品数も必要最小限に留めていたように感じた。一応はお土産類も取り扱っているものの、窮屈な仮設店舗のもとでは扱える範囲も限定的で、一品モノを稀少程度に取りそろえていただけだった。コレだけみると、JR西日本管内で見かけるセブンイレブンKIOSKに通じるものがある。

 建て替え中の新施設はある程度完成しており、後はセブンイレブン枠と食堂・調理場の工事さえ実施すれば、スグにでも運用が開始できるように見えた。

上り方向(直方PA)の新店舗

下り方向(鞍手PA)の新店舗

 新店舗のフロアデザインはE10東九州道・今川PAセブンイレブンと似ているが、今川PAがコンビニの要素だけしかないのに対し、今回の直方・鞍手は食堂ルームも併設される所。この辺、うりば面積は今川とほぼ同規模か、それより若干広く確保されるものとみられる。

 執筆地点でNEXCO西日本による正式な開業日時は決まっていないが、新店舗の工事壁に設置されていた労災保険関係成立票によると、事業完了日は2023年4月と定められていた。これをもとに推測するなら、新店舗の運用開始は2022年9~12月頃、新店舗開業による仮設店舗の撤去工事・PAのマス目見直しは2023年1~3月頃に実施となるのではないかと予想している。

お盆休みは休日割引が無効化されます(2022年度)

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 8月12日~16日のお盆休みにおいて、過剰な交通量による渋滞を出来るだけ回避・分散するよう、GWと同様に休日割引を無効化する。国土交通省(日本政府)が指示し、NEXCO・JB・宮城県道路公社が定めるETC休日割引の除外日は、下記の通り

利用者全員で「渋滞よけ」に勤めましょう

 繁忙期に高速道路を使うと、必然的に混雑が生じるばかりでなく、普段は高速道路を使わない「サンデードライバー」の乱入などで、本来あり得ない「旅行速度無視」な環境になりがちである。基本的なこととして、混雑を避けるためのワザとしては、

  • 一番混雑が起きやすい「ピーク日」の利用は控える。
  • ピーク日に走る場合は、比較的交通容量に余裕がある0時~7時と、21時~0時の間に通るのがおすすめです。
  • トイレ休憩はムリして巨大なサービスエリア・パーキングエリアには寄らず、中小規模のパーキングエリア(出来ればトイレ・自販機のみ、少し多めに見て売店・食堂のみの場所)で済ませる方が、駐車場待ちを回避できます。
  • 別の高速道路で迂回する手段もご検討を。東名・新東名・中央道ならば北陸道迂回、山陽道ならば中国道迂回、といった具合に。
  • 繁忙期をズラした旅行組み手も検討を。

 今年のGW同様、お盆休みにも渋滞発生予想が公開されている。どう足掻いても、渋滞距離が30キロを超えることが確実な線区は下記の通り。

NEXCO中日本公式HPより引用

参議院議員選挙の結果を踏まえまして、私からひとこと。

 与党(自公連立政権)の圧勝、おめでとうございます

 私が政権に求めることは次の通り。

  • 未開通区間の高速道路整備(ミッシングリンク)を着実に進め、飛び地の解消や災害時に強い高速道路・産業観光の側面を持った高規格道路の早期実現を目指すこと。
  • 既存の道路においても、老朽化が進行している状況下で、道路施設の破損等で人々の生活が混乱する恐れがあるのを回避するためにも、適切に橋・トンネル等の抜本的更新を行うこと。
  • 4車線化事業の促進に加え、無料で運用されている高速道路においては、自治体との協議を大前提に、必要に応じて有料化を進めて適切な交通管理の最適化を図れる環境を作ること。
  • 都心部と地方を結ぶ路線バスにおいて、いわゆる「のりかえバス停」における接続拠点の拡充(たとえばバスロケーションによる案内・接続時間の最適化・状況に応じたバスターミナルの新設または更新)を進め、利用者が混乱しにくい状況を作ること。
  • 急激な原油高・物価高の状況に対応するため、引き続き、燃料費の補助を出し続けることや、輸送によるコスト高を抑えるため、貨物車における何らかの補助を出して、これ以上の物価上昇を出来るだけ抑えること。

 あとは、どんなに自分が不遇な立場に置かれていると言っても、決してテロリズムを犯さない・犯させない環境を作ること。

放送倫理に気をつけよう

自賠責保険踏み倒し説

merkmal-biz.jp 自賠責保険に積み立てた分が、財務省によって上手に資産運用されていないという話。

 ……まあ、いざとなった時のセフティネットとしての自賠責(強制保険)であるからして、「返さない」というよりかは、自賠責保険の予算が無くなった時に救済するのが困難になり、今以上に泣き寝入りする事故被害者(加害者)が増加するのを防ぐべく、敢えて一般財源の形で予算を貯めておく」という考えじゃなかろうかい?

 自賠責いうても任意保険のように無制限補償という感じじゃなく、あくまで必要最低限の範囲で税金から補填する程度のモノ。確かに6,000億円という税金は桁違いの値段ではあるものの、それを全ての事故案件に支払うのは些か無理がある。財務省としても「すみませんが、自賠責の値段を引き上げます」と大々的に言えるモノではないことぐらいは認識しているだろうし、まあ、そういう意見もあるんやなぁ~程度に流す程度で。

www.mlit.go.jpwww.npa.go.jp 今のところ、私は大事故に至らずにセーフの状態が続いているが、おまわりさんによってプチ検挙という事例なら何件か……。いつまで経っても青免のままで、ペーパーにでもならない限り、銀免・金免になることは無さそう(自虐)

沖縄道の平日朝夕割引 ◇

www.tokutoku-etc.jp ……というサイトを運用しているあたり、NEXCO西日本管内で真っ先にETC専用化を行うのは、京阪神沖縄道全線じゃないかと

 京阪神地域ではETC利用時に限り、距離別方式という仕組みを採用しているものの、動きとしては本来の均一料金体制を距離に応じて減額・調整するため、実質的には割引と同じである。

 沖縄道の場合は全線が距離別方式である一方で、那覇インターと許田インターの間を全線走行したとしてもせいぜい約57kmしかなく、1区間あたりの距離もそんなに長くない。ある意味、日本の縮図のような感じで、社会実験を行いやすい環境ともいえる。

 ETCの運用実験の時も沖縄道から先行して選ばれた経緯からして、まずは沖縄道で十分に慣らして、そこで得られた長所・改善点をフィードバックする形で西日本管内全域への適用を進めて行くのが望ましい。

 なお、沖縄道は今でもETCの利用率が全国と比較しても極端に低い全国規模ではほぼ100%だが、沖縄県は約60%。沖縄島の場合は多頻度顧客層がいるにも関わらず、線区単位での通行料が安く設定されていることなどから、総じてETCに転換するドライバーは限定的だという。いわゆる「ないちゃーさん」(空路経由で沖縄県にやって来た観光客など)によるレンタカー利用が大半と思いきや、レンタカー利用客すら、現金払いが圧倒的な模様。

corp.w-nexco.co.jpcorp.w-nexco.co.jp NEXCO西日本と日本政府(沖縄総合事務局)・沖縄県は、この問題を共有しているはず。なので妙案になるが、沖縄道の割安基本料金を適用するのは、早くて2022年後半、遅くても2025年頃を目処にETC利用時に限定、という形で調整するのが筋ではなかろうか。

そらか「なぜETC平日朝夕割を "推す" のか。それは政府方針だからです。」

区画線マジック

corp.w-nexco.co.jp soramameroad.hatenablog.jp↑の話も参照。

 2022年3月26日から太宰府インター上り出口において、区画線の見直し運用を実施している。以前のブログにもある通り、

  • 以前は出口寸前でオフランプが出現
  • 左側車線が出口ランプの先で消滅
  • その影響で本線上に待ち行列が発生し、とんでもない渋滞が連発

 といった問題が指摘されていた。

 そのため、「左側車線を約2km手前から無理やり出口通路に変更し、片側2車線に減少するタイミングを早める」という手法に変更している。

左側車線を無理やり出口ランプに変えた後の太宰府インター上り出口。

 見直しから1年が経過し、その間に太宰府インター上り出口の車の流れを確認したところ、約2km手前から強制的に出口ランプに切り替わったことから、出口ランプ付近での混雑が大幅に解消されたという記録が報告されている。

約2km手前から左側車線を無理やり出口ランプに切り替えさせることで、
渋滞が発生しにくくなる心理状態を生みだした様子。
NEXCO西日本のHPより引用)

旧・左側車線がそのまま出口ランプになったため、渋滞が起きにくくなり、旅行速度も改善されている。
NEXCO西日本のHPより引用)

 統計は区画線切り替え前の2019年度と、切り替え後の2021年度とで比較。道路構造そのものは以前と変わらないのに、約2km手前から左側車線を無理やり出口ランプに変えただけで渋滞の激減・旅行速度の改善効果を生み出している。大規模な工事を行わずとも渋滞削減効果を見いだせるあたり、何だかキツネに摘ままれた感じ

「本当にコレで渋滞が減少するのか?」と一時期思ってた時期があった。

 この区画線変更による渋滞削減マジックは、新名神草津JCT名神上下線への乗り換えの時でも実用化されており、こちらも区画線が不適切に運用されていたことが原因で、名神上りへ向かう客が「?」となって旅行速度低下・渋滞発生のもとを作り出していた様子。

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