郵便局めぐりをする時、日本郵便会社から郵便・貯金・簡易保険の一部業務を個人商店に委託する簡易郵便局は避けて通れない存在と言える。
簡易郵便局に関しては、事業主となる各郵便局(個人商店)の裁量に左右される所があり、本格的に直営郵便局並のサービスでおもてなしする所もあれば、ホントにココは郵便局なのか?と首を傾げる所まで、実に様々である。
郵便局リアルタイムアタック(JP-RTA)を行っている立場上、とにかく数をこなすことを最優先としているため、簡易郵便局はそんなにじっくり見ないのだが、経験上、いろんな局と出会ってきた。
- iPhoneで局舎を撮影している様子を局員が気づき、入った途端に「入金票をどうぞ」言われた(スマートフォンでの撮影は必ず音が鳴るため)。
- ホントに民家の一部で、「どう考えても人んちじゃんこれ」とビックリ。
- 簡易郵便局から1km未満の距離で別の直営・簡易郵便局があり、そんなにいらんじゃん。
- 山奥の山奥まで進んで、ようやく見つけた簡易郵便局
- アメ玉をとにかくたくさん配布した、気前のいい局員
- 局舎内に自慢の展示物を大量に飾っている
- 郵便貯金の機械操作がちんぷんかんぷん
- 猫を飼ってる・犬を飼ってる
- 僻地すぎて、局に来るのは、地元民より全国の郵便局巡りを行ってる猛者・ファンの方が多く、局員が自虐ネタ的に話しつつ、手慣れてる。
- とにかくオバチャントーク大好き女性局員
- 郵便局RTAの締切となる16時寸前で簡易郵便局に着くも、施設の都合上、貯金業務は15時で閉まっちゃう所。
- 満を期して入金票と通帳を持つも、窓口で「ココは郵便業務しかやりよらんよ」といわれて門前払いされた所。
- 局舎がとにかくゴージャス
- 半年預けただけで金利がムッチャ高くつく、定額貯金(郵政省時代)の看板が今でも残る。今じゃタンス預金だよ……
- 他の売店と一体化してる(個人商店だとYショップとか。昔だと米・塩を売ってたんだろうなぁ思わせる施設が残ってたり)
- JRから業務委託して、無人駅での常備券を売ってる。
- Googleマップのカーナビ通りに到達するも、窓口がない。どこだ?と疑ったら、特定施設の中にあって、実質出禁となってる所(許可を入れれば簡易郵便局に行ける所は別)。
- 局舎が旧・特定郵便局時代の居抜き
- ムラにあった旧・特定郵便局が日本郵便会社の判断で閉局したものの、ムラの住人が反発したため、業務を引き継ぐ形で簡易郵便局に降格。
- 「つぶらなシリーズ」は無いが、代わって化粧品の代行販売をしている。
- 道路沿いにあるものの、局舎(民家)が少し奥に引っ込んでおり、そこに行くと漫画本やらいろんな物資()やらが大量に置かれている。
- 本業は郵便窓口じゃなく、農協・漁業。
- 「こげん行きゃ早かろうもんw」みたいに嘲笑される(余計なお世話やって) ……など
簡易郵便局を紹介するとキリがない(詳しくは郵便局めぐりのページで)が、日本郵便直営局でなく、あくまでも個人商店の延長線という位置づけなので、実に個性溢れる様々な簡易郵便局を伺うことができる。
簡易郵便局の設置傾向を見ると、北部九州では直営局(旧・特定局)とやや距離があり、集落と直営局との行き来がやや困難な農村部や、戦後にニュータウン整備を進める上で郵便事業を扱う拠点を作る意味で設置した所が殆どなため、簡易郵便局はそれほど多くない。福岡県内だと簡易郵便局の方が牛耳る自治体は、うきは市あたりだろう。
一方、南九州では事情が異なり、直営局よりも簡易郵便局の方が幅を利かせている。特に鹿児島県・宮崎県に行くと、その傾向が顕著に現れる。集配局・旧特定局の数が元から少なく、しかも集配局とは大きく離れている箇所が多いことから、積極的に簡易郵便局を設置することで、限られた集落の住人同士で郵便というユニバーサルサービス維持を模索している様子が窺える。
簡易郵便局を連続訪問という経験をしたのは、鹿児島県内に入ってから。でも、郵便局RTAをしている以上、そんなに気づくことはなく、チョッと簡易局多いよなぁ~程度に見ていたため、後で簡易郵便局とその集落・郵便体制を調べると、なるほどな~って考えさせられる。