そらマメさん道路局

以前のブログから、道路関係と一部の公共交通の話を分離させたもの。鉄道関係・新聞流通の話は、別ブログで。

岡山道4車線化

 E73岡山道は段階的に拡幅工事が実施されており、2021年11月現在では、賀陽IC~高梁SA付近と、有漢IC~有漢トンネルの部分のみ暫定2車線が残る程度まで改善されている

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4車線化したとはいえ、データイムですらこの程度の交通量。

 岡山道の4車線化工事は、他の路線とは少し事情が異なる。一番の理由は「旅行速度の低下」。これは岡山道が険しい中国山地を貫くという構造上、対面通行のままでは旅行速度が必然的に低下してしまう地形上の問題にある。

 悩ましいのは普段の交通量がさほど多くないところ。以前は機械的に交通量の有無だけで4車線に舵を切るか判断していた。岡山道は全線区を平均・中央値で見ても8,000~10,000台しかなく、休日割引・周遊割引の効力が効いている状況下でも同じである。そのため、普段の利用だけではそれほど深刻な問題にはならない。

 一方で、春の大型連休や年末年始・お盆休みなどでは、瀬戸内海沿いを通る山陽道にクルマが集中し、渋滞発生の懸念があることから、岡山道を中継させて中国道との行き来を行う客層がおり、その時だけは一時的に岡山道の交通量が増大する。しかし、以前はほぼ全線区片側1車線の有様だったため、混雑を分散させることが困難な情勢だった。また、有漢トンネルの真庭市側は、西日本豪雨災害で長期間の通行止めが発生し、これによって復旧支援に手間取ったという課題もあった。

 そこで、国土交通省の審議会を通じて「災害に伴う通行止めの恐れが長引く事態に備えた対応」に加え、「どう考えても渋滞・旅行速度の低下・事故が起きる構造になっており、早急な対策が必要」「大規模リニューアル工事の際、もう片側の車線を代替的に使う」という考えが出現。2019年以降に工事が開始された先程の2線区は、いずれも災害対策と条件見直しで出てきた旅行速度改善が主たる理由になっている。

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引用)社会資本整備審議会 第32回国土幹線道路部会 配布資料(国土交通省)より

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引用)社会資本整備審議会 第32回国土幹線道路部会 配布資料(国土交通省)より

 2021年はまさに拡幅ラッシュであり、3月26日に賀陽インター付近、5月28日に高梁SA付近、9月10日に下り方向限定で有漢トンネル付近が4車線化している。有漢トンネルの高梁市側は拡幅工事の真っ只中で、走行している限りでは有漢ICの手前まで順調に工事が進んでいるように見えた。有漢IC~トンネル入口までの拡幅は2022年度を予定しており、単純に目視した限りでは2022年秋頃の開通が有力視かなと予想している。

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有漢TNの南側で行われている橋脚設置工事。既に床版取り付けの段階まで進んでいた。

 対面通行区間は反対車線飛び出しのリスクもさることながら、追い越しが出来ないが故に速度低下が著しく落ちるのが一番イヤ。有料区間はともかく、無料区間では地元のお年寄りなのかな~?ワザとゆ~っくり行ってるよね?みたいな展開に巻き込まれることが多く、無料自専道で対面通行というのも良し悪し。

 イタズラに無料開放、あるいは旧政権で見られた無料化実験など、つまらんことはせず、大人しく4車線化・必要ならば有料化への協力をしていただき、シームレスな走行で「高速道路を走れて良かった(T_T)」と思えるような環境であって欲しいもの。

 それにしても、岡山道も随分と変わったねぇ。2006年あたりに来た時は、一部を除いて殆ど対面通行だらけだったので、15年も経てばココまで様変わりするのかと感激するばかりである。