この前、宮崎県内の郵便局めぐりをした時のこと。坂本PAの周辺では、八代市が策定する防災拠点施設の設置へ向けて、パーキングエリアの高架・盛土下で工事が進んでいた。
坂本PAを含む、八代インターから人吉インターまでは、現在でも2020年の球磨川大水害による迂回走行(通行無料)が続いている。水害から3年近くが経過して、ある程度は球磨川沿いを通る国道219号も応急、または本復旧工事が進んではいるものの、完全な形で修復には至っておらず、回復には相応に時間が掛かる見込み。
坂本PAは八代市坂本町の中心部に一番近いものの、国道219号の復旧が未だに不完全なままであるため、地元民にしたら通勤や買い足しなどで大きな制約を受ける。そのため、事前に地元住人であることを証明する書類をNEXCO西日本に提出した上で、八代インターと坂本PAに設けられた緊急開口路の間を、NEXCOから発行された許可証を通じて行き来することが出来る。しかし、この緊急開口も、上りは出入口に対応していても、下りは出口しか利用できず、アクセス道路も非常に狭いことから不便であるに変わりない。
一方で、2023年6月地点では暫定的に坂本PAの真下に「亡命」している坂本支所だが、八代市が定めた復興に関するマスタープランでは、改めて坂本支所の庁舎を作り直す方針になっている。この亡命先の仮庁舎は、今後取り壊され、もしも同じ事態が生じた時でも迅速に緊急車両を行かせることが出来るよう、防災拠点を整備することが決まっている。
一連の工事を見て、「防災を理由に緊急開口路をもっと広くして、非常時・常時問わずに坂本町へのアクセスを改善することが出来ないものか?」と、何となく察することが出来る。ある意味、スマートインターの誘致も中長期的ビジョンとして導入することは十分に考えられるし、そうでなくても、八代~人吉のショートカットルートから、可能な限り沿線に退出・入場が可能なコミュニティロードの考えはあっていいと思う。