E10東九州自動車道(延岡南道路)における、ETC車の通行料金引き下げの延長方針について
(西日本高速道路 / 2024年3月19日)
soramichi.sakura.ne.jp↑の高速道路レポートも参照。
E10東九州道の並行区間である国道10号延岡南道路(延岡南~門川)は、中型車以上が通行料の割高さを理由に生活道路に入り込んで来るフラチな悪行を抑制させる目的から、通行料を通常の高速自動車国道の1キロ料金(普通車24.6円)に引き下げる代わりに、延岡南インターで途中退出し、別のインターから乗り直した時に二重課金が発生するように小細工されている。
生活道路への進入を抑制させる効果が現れている反面、無料で運用されている延岡道路(北川~延岡南)は、市街地迂回や高千穂方面からの流入などで交通量が増加傾向にある。それぞれの現状をまとめると、
- 対面通行だらけで追い越しが出来る場面が限られている(延岡JCTの北側のみ)。
- 全体を通じてトンネルが多く、特に北川~延岡は大半がトンネル構造な上、差木野トンネルから祝子トンネルの間は道中で上り坂・下り坂が連続していることから、サグによる速度低下が懸念される。
- 北川インター以北のような、コンクリブロックによる中央分離措置ではないため、トンネル内・高架区間での正面衝突事故が多発しやすく、総じて旅行速度も低下しがち。
- 4車線化を実行するにも、トンネル・高架構造があまりにも多く、限りある国税・県税のもとでは拡幅に必要な財源の確保が難しい。
- 前述の通り、中型車以上の生活道路への流入を抑制させている反面、貨物車が延岡南道路を直進する傾向にあることから、同路線に対してキャパシティ不足が懸念される(1日1万台前後で推移)。
- 4車線化の実現により、宮崎県の県北地域における円滑な交通が可能となり、延岡・日向市をはじめとした東臼杵・西臼杵郡の産業発展や、高千穂峡方面の観光需要後押しになること、更には大分県との広域周遊が可能になることで、東九州一帯での交流がより加速することが想定される。
このようになる。
ま、単刀直入に言えば、早く延岡南インター以北と、E77九州中央道の蔵田~延岡を正式に有料化して、それと引き換えに4車線化工事に舵を切って欲しい、と言うことである。今のまま対面通行縛りを我慢するか、それとも財政投融資の投入も視野に4車線化事業に踏み切るのか。どっちが幸せかといえば、後者だろう。