そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

近鉄・別府ロープウェイ

 大分県別府市にある鶴見岳。そこへの登山には、とても便利な「別府ロープウェイ」を使うと早い。小さい頃に両親に連れられて登山したことがあるものの、小学生の時なので記憶が殆どぶっ飛んでいる。実に何十年ぶりなんでしょう?

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別府ロープウェイ(別府高原駅

乗車券

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乗車券。「うらが白いきっぷ」であり、切り離してウラ面に日付印を押した地点で改札と見なされる。

 乗車券は四季折々のロープウェイ・鶴見岳一帯の風景写真が刻まれている。運賃はおとな片道1,000円(こどもは半額)だが、往復券を買うとおとな1,600円(こどもは半額)となるため、一般的には往復券を購入して鶴見岳周辺を散策する。

乗車記録

 ロープウェイの乗車時間は、概ね10分程度。鶴見岳へ伸びる傾斜の大きい山道を淡々と登っていくが、ちゃんと晴れていれば久住連山と別府の街並みを窓から眺められる。訪問時はコロナウイルス対策による減便運行な上、頂上付近がドンヨリと曇っていたため、あんまし遠くへ行けなかった。

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麓の高原駅。発車5分前でコレである。

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登ってる最中で、別府温泉の街並みを一望できた。

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山頂駅に着いたら濃いキリの中に。マトモに見学できんじゃん。

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名物・ジャンボ時計

 頂上駅から先の鶴見岳は登山路が整備されており、七福神めぐりやジャンボ時計、鶴見山頂権現一の宮といった観光・展望台がある。但し、強烈なキリに囲まれている時は無闇に歩かない方がいい。迷子になっても知りませんよ?

 ちなみに、鶴見岳では積雪シーズンの2月に我慢大会を行うことでも知られており、情け無用カキ氷大食い競争や、氷柱耐久しがみつき競争などが開催される(近年は新型コロナウイルス感染症の絡みで取りやめになっている様子)。

近鉄グループのコマーシャル

soramameroad.hatenablog.jp↑の話も参照。

 別府ロープウェイ近鉄グループが経営しているため、随所に同社系列が運営している国道九四フェリーの広告が載っている。94フェリーそのものの話は上記のブログ記事に委ねるが、元々はJHとその関連会社が運行していた国道197号の海上区間を民間に払い下げし、その後で近鉄が買収してグループ化している。

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近鉄だからといって、鉄道ばっかりやってる会社じゃないぞ。

 四国島から別府へは、国道九四フェリーなどの海上路線を使うと便利ですよ(ステマ)。

高千穂・日之影道路 ぜんぶ開通(+α)

mainichi.jp

高千穂・日之影道路を走り染め

 8月21日に九州中央道(高千穂・日之影道路)の東端部にあたる、日之影深角IC~平底交差点が開通。これにより、九州中央道が本線になるように作り替えられ、到達時間が少しだけ短くなった。

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平底インター。延岡方面に対する自専道整備を伺わせる構造にはなっていない。

 高千穂・日之影道路という路線は、現道活用で凌ぐ雲海橋の部分と深角インターを除けば、ほぼ全部トンネルで覆われているため、九州中央道だけ走ると旧道にみられたグネグネカーブを通っている印象がほぼない。気が付いたら橋の手前まで来てた、という感覚である。

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新平底トンネル(長さ:1,670メートル)

 深角インターと平底交差点の間は、新平底トンネルがほぼ全部埋め尽くす形で貫通している。「新」という文字が付くとおり、旧道側には平底トンネルが存在。こちらも一般道路にしては走りやすいが、平底トンネルの西側に急カーブがいくつもあるため、移動時間が犠牲になりがちである。

 通る上ではあっけなく終わるため、少し肩透かししたような印象もあるが、今後、後述の矢部IC~雲海橋までの自専道整備に対する重要な繋ぎ役であることに変わりはない。 

雲海橋から西側の自専道整備

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戸の鼻交差点。ココが「高千穂・雲海橋道路」と「高千穂・日之影道路」の境目になる。
でも、雲海橋はどうするの?

 高千穂・日之影道路における真の起点は、雲海橋の西側にあたる戸の鼻交差点とされており、当面は現道活用でその場を凌ぐ。ただ、雲海橋そのものが開通から一定の年月が経過していることに加え、自専道と一般道路では幅員が大きく異なることから、どうしてもココで減速走行をせざるを得ず、一本化した際に交通のネックになることが予想される。無理やり自専道に鞍替えさせれば、今度は歩行者通路を潰す必要があることや、自専道からの速度超過と信号機なしの旧道との交差部分で、衝突事故が多発する懸念もある。

 この部分の予想としては、一般道路は改めて架橋を設置し、そこで新体制の雲海橋が完成した後で、現在の雲海橋の耐震強化・自専道化・幅員改良を図るのではないかとみてる。

 戸の鼻交差点~高千穂IC(国道325号接点)までは、地下トンネル方式で結ばれる。

矢部~蘇陽

九州横断自動車道延岡線(矢部~蘇陽)第2回 説明資料
国土交通省 九州地方整備局 2021年9月13日付)

 高千穂・日之影道路の開通から1ヶ月が経過した頃、熊本県山都町を通る矢部~蘇陽のルートマップが公開された。前にもチラッと自分の中で予想記事を書いたことがあるが、今回の案はそれによく似ていて興味深かった。

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例の3つのルートマップ

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例のガス抜き3表

 基本的には自専道を整備するか、既存の国道218号の線形改良を行うかという選択肢になっている。建設推進団体の考えとしては、ぜんぶ自専道整備という方針に変わり無いため、国道改良はガス抜きに過ぎない。肝心の国道218号そのものは交通量も少なく、一部改良で快速化しても全然問題ないレベルだが、まあ、意見は多様ということで(謎)。

 私見としては、一気にバイパスして蘇陽支所付近に至る北側コースは採用されにくい。あまりに清和地区から離れすぎているためである。「アクセスの良さ」「緊急時の連携」「別の自専道ルートマップと比較しても、所要時間はさほど変化ない」「清和地区の市街地+道の駅付近にインターを作る」というのを勘案すると、南ルートの方が現実的とみる。

 今後、アンケートなどを経てルートマップを策定し、どの場所にインターを作るかなどの詰めの作業に入って、正式に矢部~蘇陽の計画線を作る方針。一本化するまで、自分は生きてるかなぁ……

タイヤ丸ごと交換保証発動

 この前、台風が九州北部に上陸し、それなりに強い風が吹き荒れた。その時でも普通に宅配の仕事をやっていたが、家に帰って寝込んでいたら、親から叩き起される。「何なんだ?」と思って外に出たら、後輪タイヤがパンクしていた。うっそー!である……

 仕方ないので、任意保険のロードサービスを使って、いつもの自動車販売店に持ち込んで貰い、応急措置をしてもらった。その時、2回目の車検からまだ1ヶ月程度しか経っていないことから、店側の判断で付属の保証サービスである「タイヤ丸ごと交換保証」を強制発動させることに。

 保証期間内なら故意・他意問わず、保険の範囲内でタイヤ4本を丸ごと交換するというサービスは、自動車販売店に限らず、公式カーディーラーやタイヤ専門店などでも普通に行われている。なので、昨日、自分のタイヤが全部交換となった。タイヤ自体は比較的廉価なブリヂストンのnextryを4本負担なしで交換して貰い、作業代のみ実費負担として1万円取られた。

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NEXTRY4本を丸ごと交換。前輪はこの前変えたばかりなのに。

 まあ、後輪は元々そんなにすり減っていない(最初の購入時から全く変えてない)ので、寿命が来ている所に追い討ちを掛けた、というオチが実際の所だろうな……。

私たちの高速道路

www.c-nexco.co.jp

 NEXCO中日本管内に出かけた時、いくつかお土産として購入した物品がある。一つ目は「みちまるくん」だが、もう一つは2019年に発行された「私たちの高速道路」という図鑑。

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高速道路の基本的ハウツーを図鑑にした「私たちの高速道路」。

 図鑑は東名阪道・御在所SA下りで購読した。

 この図鑑は、東名高速が開通50歳を記念するにあたり、高速道路事業(基本計画・建設→維持管理・付属施設に対するサービス提供など)を分かりやすく説明したもの。末端では鉄腕アトムによる、未来の高速道路整備・まちづくりの姿を予想したコーナーもあり、これ一冊で日本の高速道路に対する基礎知識がスゥーッと入ってくる。

 頒布方法は、当初はNEXCO中日本のオンラインモールや、サービスエリアのハイウェイコンシェルジュで直接購入という形を採っていたが、通販が2020年で廃止になったため、現在では現地調達が必須条件となっている(NEXCO中日本の本社に直接問い合わせて、実費負担で購入する方法もある)。そのため、中日本会社線に入ったら、必ず「私たちの高速道路」と「みちまるくんの2セットは確実に抑えたいと思っていたので、即購入。

 ちなみに、2019年の初登場時は、抽選で無料配布という試読的な試みも行われ、一部のユーザーは大量にはがきを作って中日本に応募した模様。でも、単なる図鑑というよりかは、初等教育中等教育向けの教科書に近いレイアウトであるため、東名・新東名沿線の各教育機関に無償譲渡した方が世間のためになるんじゃないかな~、と、客観的に見つめていた。

ようこそNEXCO中日本へ

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おまたせしました!中日本会社線

 一連の高速道路レポートやブログ記事をみても分かる通り、この前の休刊日を活用して、新名神名神などを走ってみた。NEXCO中日本管内へ足を踏み入れるのが長年の夢だったが、新大阪駅からレンタカーで移動する、例の組み手旅行を使って三重県岐阜県へ。願いが叶ったー\(^O^)/

 当初は名二環まで走ってみようかという計画もあったが、あくまで京阪神エリアの高速道路レポート作成の延長線という位置づけだったので、いわば「中日本お試し旅行」である。「どうせNEXCO中日本に行くならば、「思い切って名古屋まで行く」「新東名まで走る」「北陸道で距離を稼ぐ」」など、様々な案が浮上していたモノの、最も現実的で京阪神軸をベースにするなら、以前の新大阪から行くのが無難と判断し、この形となった。

1日目

 1日目は新名神経由で東名阪道がある三重県北部(北勢地方)へ向かってみた。当時の天気予報では、名古屋近辺は晴れマークになっていたため、鈴鹿峠の向こうは快晴だろうと思って立ち寄ったら、なんの、小雨がパラついて悪天候。想定外でガッカリである。

 新名神を大阪方向から向かう場合、NEXCO中日本管内で最初に到達するのは土山SAとなるが、そこは近江鉄道(西武系)が仕切る第3セクターの休憩施設であるため、今回は対象外として素通り。その先、2019年3月に開業した鈴鹿PAを以て、中日本では最初に立ち寄った休憩施設とした。

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祝!鈴鹿PA

 四日市JCTに入る前に、三重県区間で枝線のように開通している東海環状を走った後、折り返して東名阪道へ。御在所SAに立ち寄ったのは、ガールズラジオデイズの「TEAM御在所」の舞台となったことから、「中日本では最初に立ち寄るサービスエリア」として、以前から計画を練っていた。実際には最初の公開から結構時間が過ぎているのもあり、施設を隅々まで調べた所で、TEAM御在所の3人の姿は居なかった。

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御在所SAは、上下線共に「EXPASA」ブランドで運営。

 芸濃インターで折り返し、そこから東名阪道を北に進んで、四日市JCTから西へ。これにより、新名神レポートに必要な具材は、飛び地の状態になっている城陽~八幡京田辺の部分と、亀山連絡線の部分を除いて全部抑えた

 新大阪駅から出発する際、大阪の街並みで迷子になるんじゃないかと思った。無事に迷子になり、行きがけは近畿道第二京阪へ行くのに30分、帰りは新大阪駅近くのビジホに戻るのに1時間近く掛かってしまった。

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宿泊したビジホ(結婚式場併設)の隣は、「オトナの街」だし(

2日目

 夜明け前に阪神高速をチラッと走行し、日が昇るのと同時に名神高速を北上してみた。返却・新幹線出発の2時間前までには新大阪に戻るという条件で行ったため、中日本の境目である八日市インターから先は、北陸道・長浜インターまでしか到達出来なかった。まあ、コレは今後の課題ということで。

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訪問時は名神集中工事(他社線共同)が行われ、余計に旅行速度が遅い。

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北陸道・神田PAで、速道あすかさんと御供をする「みちまるくん」を入手。

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多賀SA下りで、2箇所目となるEXPASAに立ち寄った。

 名神高速レポートは、上り方向は起点の西宮→米原・長浜(いわゆる「NEXCOびわ湖線」)は取材に成功したが、下り方向は時間の都合上、他社線と入れ替わる八日市インターでワザと「寸止めプレイ」八日市より西側は、今後の課d(略

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他社線との切り替わり、新名神でもしっかり抑えていたりする。

 他社線に戻った後は、名神道中のサービスエリア・パーキングエリアに立ち寄りながら、新大阪を目指すも、やはり迷子になってレンタカー返却にエラい時間を取られてしまった。レンタカーはターミナル駅で借りず、新幹線こだましか停車しない駅から向かう方が便利なもよう。でも、そうすると旅費が総じて割高になってしまうが、どうにかならんもんでしょうかねぇ……。

中日本高速道路に入った後の感想

 NEXCO中日本とはいえ、基本的には旧・JHの中部支社・北陸支社・東京管理局の一部を継承したもので、基本的には末端部で繋がる他社線とサービスは同じである。一方で、京阪神や九州では見られない、独特のサービスや道路行政もあり、同じ高速道路でありながらも異なる地域性が数多くみられ、とてもフレッシュに接することが出来た。

 最初は「中日本は凄いぞ、ワクワク」みたいに感じるが、いざ突入すると「あれ?他社線と大して変わらんやん」みたいに、童貞脱出した後の「?」みたいな印象になる。JR東海JR西日本の場合であれば、地域輸送を中心とした都市開発も重なり、明らかに違う鉄道屋に入った気分になるが、NEXCOの場合は意外とそうでもない。あくまでも一種の通過点に過ぎず、という程度なのだろう。

今後の課題

 北陸道・東海地区・中央道・伊勢志摩方面と、実にいろんな場所を所轄しているが、まあ、最初は名古屋支社管内を一通り走れるくらいの感覚で攻略できたら、と思う。中日本の初体験が出来たので、今度は東日本。それぞれムリのない範囲で、年に1~2回のペースで突入できたら幸せかな

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他社線キャラ(謎)をヨソ目に、揚げ物を食うみちまるくんとあすかさん。

鈴鹿臨時パーキングエリア

www.c-nexco.co.jp 新名神伊勢湾岸道の駐車マス改良工事を実施するにあたり、大型車向けの駐車マス減少による混雑を回避する目的から、東名阪道にかつて存在した鈴鹿本線料金所の跡地を活用した鈴鹿臨時パーキングエリア」が今年の7月より運用されている。

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鈴鹿臨時パーキングエリア(下り方向のみ)

 鈴鹿本線料金所は、1970年に前身となる国道1号バイパスの東名阪道路が開通した際に、名古屋方向からの料金を徴収・通行券発行手続きを行う目的から立地されたもの。2005年に東名阪道伊勢道とを結ぶ渡り線が開通するまでは、ココで通行料を一旦支払い、亀山インターで名阪国道に乗り継いだ後、再び伊勢関インターから伊勢道へ向かうという構造をしていたため、亀山インターも含めて渋滞のもとになっていた。

 渡り線の開通後は用なしになって廃止され、NEXCO中日本の管理用施設に転換されたが、大型車マス確保を理由とした臨時PAの設置により、別の形で復活した形といえる。但し、元々が本線料金所の跡地を使っていることから面積はそんなに広くなく、大型車を優先させる構造上、小型車の利用は敬遠していただく「意図的」なモノに仕上がっている

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入口通路に入って敷地内に入ると、小型車Pはスグに180度回転する構造になっている。
何も知らないと大型車マスへ強制誘導される「初見殺し」。

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小型車マスは「申し訳」程度しか確保されておらず、案内も殆どないので不親切。

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一応、身障者Pはあるものの、仮設トイレは全く反対側にあり、バリアフリーを完全に無視。

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臨時の仮設トイレ。自販機などのサービスはございません。

 この臨時PAの最大の目玉は、当時の本線料金所で使われていた、料金所職員の地下通路が現存しているところ。「関係者以外立ち入り禁止」の看板も、当時の旧・日本道路公団時代のモノがそのまま残されており、マニアにはニヤリとする貴重な道路施設といえる。

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料金所事務室とブースとの間は、この地下通路で行き来していた。その名残が残されたまま。

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防音壁を隔てる形で、亀山JCTの図形標示板を間近で見られる所も評価高い。

 あくまでも大型車に対する猶予措置の一環から暫定的に導入されたモノなので、改良工事が完了した後は、再び閉鎖されて土に還されるかは不明。簡易舗装でごまかしているあたり、「土に還す」の可能性が一番高く、次が「ETC2.0の民間駐車サービス強制で大型車限定VIPパーキングエリア」としての活用になるのかな、とみている。

阪神高速の領収書(通行証)

 人生初の阪神高速!(もう一つは後日説明するNEXCO中日本

 阪神高速ではETC利用を前提とした料金体系になっており、現金等での利用は末端部を除き、原則として最大料金をいただく。その際に渡されるのが、領収書と通行証が一緒になった「長いレシート」(うらが白いきっぷ)である。

領収書・通行証

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阪神高速の領収書・通行証

 以前は「神戸エリア」「阪神東エリア」「阪神南エリア」と3つの有料区間に分けられており、神戸市周辺と大阪都心部とでは通行料金がそれぞれ別枠で扱われていた。その後、効率的な阪神高速の利用を促すため、2012年元旦からETC利用時に限り距離別料金制度に移行させ、様々な割引も兼用しながらNEXCO線⇔阪神高速の連絡を強化する政策が採られている。

 ETCは距離別料金となった一方、現金等の場合は走行距離を確認できないことから、末端部を除いて最大料金を徴収する。普通車の場合は1,320円(2021年9月現在)であり、首都高速並みの超高額料金となっている。一方で、一部の阪神高速では、未開通区間などを理由に乗り継ぎを行う線区が存在することから、レシートの真下に特殊なQRコードを書き出して、二重課金が生じないように負担軽減を実施している。

乗り継ぎ券

 レンタカーを利用した名神NEXCO中日本初体験ドライブにおいて、13日の早朝に11号池田線・塚本出入口から乗った時は、このレシートが欲しいと思ったため、ワザと現金を払って通行してみた。

 真っ暗な上、阪神高速は初体験なので土地勘ゼロ。そのため、気が付いたら15号堺線に入っており、コレはヤバいと思って堺出口で退出。その際に渡されたのが「乗り継ぎ券」である。

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乗り継ぎ券(堺出口→大浜南入口)

 堺線と湾岸線は、なぜか直通化されていない。そのため、堺出口で下りたあと、30分以内に5号湾岸線・大浜出入口(南行き)を乗り継ぎする場合は、このきっぷを提示することで二重課金を回避する。扱いとしては堺出入口で退出したと見なされるため、乗り継ぎに失敗した地点でこのきっぷは無効と化す。なので、手元にあるコレは記念品扱いである(謎)。

 その後は湾岸線をひたすら神戸方面に向かい、日が昇ってきた所で神戸線経由で名神に向かったのであった。

ちなみに

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南芦屋浜PAは、ココにあった本線料金所の跡地を無理やり転換したもの。

 5号湾岸線神戸港に向かって走ると、末端の六甲アイランド北出入口の手前に「南芦屋浜パーキングエリア」がある。元々はココから通行料金が異なっていたため、この地に本線料金所を設置して追加課金の作業を行っていた。距離別方式に完全移行した後の2017年に本線料金所を廃止し、道路区域の見直しなどを経て、2019年3月19日からパーキングエリアに転換している。

 本線料金所の跡地には、余った高架区間の空き地を活用してパーキングエリアを誘致する動きが積極的にあるため、生き残っている本線料金所も、違う形で息を吹き返す可能性が高まっている。

 阪神高速、面白いね。別の機会にまた会いましょう!