そらマメさん道路局

道路関係と、一部の公共交通の話・郵便局めぐりなどがメイン。

インフォメーションコーナーのリモート対応

 北熊本SAは現在、大規模リニューアル工事を実施しており、売店は仮店舗で営業している。北熊本SAは上下線ともにインフォメーションコーナーが設けられているが、上り方向に関しては遠隔操作での対応となっている。

レジカウンター隣にインフォメーション(リモート対応)

 インフォメーションコーナーに設けられている様々なパンフレットや高速道路地図、スタンプ台・ETC利用履歴プリンター・レンタル充電器はあるものの、例の女性スタッフは下り方向からオペレーションを行う。これは仮設店舗でのコスト削減に加え、コロナ禍による対面接触の回避などもある。

観光案内のボタンに触れたら……?

 対面操作用のパソコンがあるだけで、設備投資に関してはそこまで予算をかけていない。どことなく普通のPCでテレワークをするようなイメージで、パネル内のメニューにある呼び出しボタンで通話を行う。SA・PA情報や高速料金検索などはNEXCO西日本のHPの機能をそのまま流用しているが、観光情報ボタンを押すと、大量のデータをダウンロードする必要から「固まる」。

 インフォメーションの仕事は対面案内だけではないものの、重要な案件であっても、今のご時世では殆ど対面案内を行わずに対処できることから、今後もこの形式が主流になっていくだろう。

日田彦山線BRTの現状(2023年3月10日現在)

 日田彦山線BRT(添田~夜明・日田)の開業が迫る中、2023年3月10日地点における専用道・一般道区間の様子をまとめていく。

添田駅

 日田彦山線BRTの出発点となる添田駅では、鉄道とバスの対面乗り換えを行う工事が実施されている。かつての国鉄添田線方面の空き地は、電気自動車も含めたバス車庫に転換され、現在は添田駅の北側にある駐車場に用意されている代行バス西鉄バスのりばを、駅構内に移転するためのバスロータリーの整備も進められている。

旧1・2番線沿いのスペースは、BRT以外の路線バス発着所に改良。

旧・2番線に相当する部分を、バス専用道路に切り替える工事が進められていた。

旧・2番のりばは段差がほぼ無くなり、BRTで採用されるノンステップバスに適応した道路になった。

国鉄添田線方面に延びていた旧線路跡は、充電装置も含めたバス車庫に転換。
それに合わせ、隣接していた駅舎は用なしに。

 白い鉄筋コンクリート設計の駅舎は、BRT駅・路線バス停としての活用に適さないことから、通路の舗装化と共に、鉄道駅としての機能は廃止。そこに設けられていた自動券売機は、2・3番ホーム沿いに移動している。

歓遊舎ひこさん駅

mainichi.jp

 道の駅歓遊舎ひこさんに隣接していた同名の駅は、2023年4月に開業予定のフォレストアドベンチャーとしてリニューアルオープンする方針になっている(GWまでに間に合うか?)。既に当駅に存在していた線路類は撤去されており、FA開業後は旧・鉄道施設を活用した遊具施設が設けられるものとみられる。

歓遊舎ひこさん駅の入口ゲートは、訪問時は残されていた。

ホーム跡を活用して遊具施設を作るのかな?

下落合駅(などの一般道区間の駅)

 添田駅から彦山駅までの一般道区間には、道中に追加駅(バス停)が増設されるものの、バスを一時停車するスペースが確保されていない。そのため、当該線区に関しては歩道及び、バスストップ設置を理由に待避線が増設される見通しで、こちらは福岡県の負担で実施される。

 既に待避線が存在し、その地に添田町のコミュニティーバス停を構えている箇所はそのまま流用。また、BRT開業後、バス停にありがちな雨宿り用の屋根とバスロケを導入するかは不明。

下落合駅。既存の主要道・八女香春線に待避所を増設する。

以前からも主要道沿いには歩行者通路が無いため、将来の増設も見越して作られる。

彦山駅

 彦山駅はバス専用道と一般道のモードチェンジを行う場所になっており、訪問時は一般道(福岡県道431号彦山停車場線)とバス専用道出入口交差点の舗装工事、及び、専用道区間における新体制の彦山駅整備が進められていた。

新体制の彦山駅。待合室となる新駅舎と、駐車場(多目的施設)がある程度出来ていた。

新駅舎は、旧駅舎時代の「英彦山神宮(の入口)」を継承した造りをしている。
内部にトイレ・待合室・多目的室・バスロケーションモニターがある。

駅舎側から宝珠山・夜明・日田方面を眺める。
写真の奥に横断歩道が設けられ、そこで日田方面のりばに連絡する。

添田方面(手前)は単なるバス停の看板だけ。
一方、日田方面(奥)は屋根+バスロケ画面が設置される見通し。

一般道とバス専用道とのモードチェンジを行う交差点

深倉駅

 バス専用道区間唯一の停車駅である深倉駅。以前訪問した時と比べ、ガードレールや舗装といった、一般的な道路施設の工事はある程度済まされていた。

宝珠山・日田方面を眺める。恐らくは左手の空き地を駅に仕立てるのでは?

こちらは添田方面。未舗装箇所も残されているが、随分と進捗している。

大行司駅

 東峰村役場最寄りの大行司駅は、ホームのみJR九州が関与することになっており、東峰村保有する木造建築の駅舎や、80段近くもある階段のバリアフリー対策などは一切関与しない。バスロケ用のモニターもホーム上の待合ブースに設置される見通し。

(しまりん)バリアフリー対策無視・建て替えられた駅舎も、BRT駅の一部に使わないのかよ。

宝珠山駅

 バス専用道区間の終点であり、一般道とのモードチェンジを行う宝珠山駅。こちらはある程度の再整備は進んでいたが、それでも専用道区間の舗装工事などは行われていなかった。

モードチェンジを行う予定の宝珠山駅だが、訪問時は変化なし。

バス専用道の終端(日田方面)を眺めるが、未だに舗装すらされていない。

添田方面はバス専用道に仕立てるための舗装工事が進んでいた。

今山駅

 大分県側の日田彦山線BRTは、原則として国道211号国道386号沿いにバス停が設けられる。唯一の例外として、旧・今山駅に関しては当該地区にバスが乗り入れする見込みで、踏切跡地にBRT駅を新設する。

単なるバスロータリーでしかない今山駅

 ……以上です。現場から、東海林がお伝えしました。

2023年度(2023年4月1日以降)から変わるもの

 NEXCO西日本管内で、2023年度(2023年4月1日)より変わるものを列挙。

E9京都縦貫道の道路管理者変更

www.kyo-miti.jpcorp.w-nexco.co.jpsoramameroad.hatenablog.jp↑の話も参照。

 2023年4月1日より、E9京都縦貫道の丹波IC~宮津天橋立ICが、京都府道路公社からNEXCO西日本に移管され、それに伴って通行料の仕組みを全国共通方式に切り替える

 E9京都縦貫道のうち、丹波IC~宮津天橋立ICにおいては、京都府が主体となって整備したのに対し、丹波IC~沓掛ICまでの区間は、国道9号のバイパス道路として日本道路公団NEXCO西日本が整備したことから、両社との間で通行料やETC割引制度が異なる問題が生じていた。

 そこで、京都府NEXCO・公社・国土交通省との間で協議を進めた結果、丹波IC以北をNEXCO西日本に切り替えた上で、公社独自の料金制度から全国共通料金(普通区間)にする形で、利用者負担の軽減・共通化を進めることで一致。新年度スタートとともに、名実ともに全国高速道路網へ編入することになる。

【見直しのポイント】

  • 公社独自から、普通区間の全国共通料金(普通車・1キロ24.6円+ターミナルチャージ150円、出入口の距離に応じて遠距離逓減制度を適用)に切り替える。これにより、走行経路によっては公社時代よりも安価に収まることがある。
  • 休日割引・深夜割引が適用される
  • ETCマイレージも加算(公社時代はチャージした分から減額することしか出来なかった)
  • 出入口に料金所が立てられない一部のインターは、改築工事の末、丹波大山崎の完全距離別化を目指す。

ETC専用化の実現

corp.w-nexco.co.jpsoramameroad.hatenablog.jp↑の話も参照。

 NEXCO西日本管内では初となる、ETC専用化実験が、4月3日からスタート。当面は料金所を絞って状況を見計らっていき、順次、専用インターの拡大を図る。

【ETC専用化・第1弾料金所一覧】

E2A中国道(吹田JCT~中国池田)の終日通行止めが完全解除

長かったE2A中国道の一部全面通行止めも、やっと終了!

 片側2車線+側道部の中央環状線という設計の都合上、やむを得ず一時的に完全通行止めを行う形で進めてきた、E2A中国道リニューアル工事(吹田JCT~中国池田)。一連の工事が2023年3月26日5時を以て完全に終了し、原則として、E1A新名神等への迂回を強制されることがなくなる

 但し、中国池田~神戸JCTに関しては、引き続き工事が行われる(車線規制・繁忙期は一時的に解除)。時間にゆとりある行動を。

2023年度の大規模リニューアル工事実施線区

corp.w-nexco.co.jp 各地で実施される、2023年度実施の大規模リニューアル工事、または集中工事の実施期間とその線区。

他社線も巻き込んでの集中工事、今年も行われますよ。

★=渋滞! 逃げて!!(必ず渋滞が起きる)
○=渋滞に注意(渋滞の発生リスクは低い)

 来年度もよろしく!!!!

私がBRTを推す理由

 私は鉄道好きであるが、今の交通手段がいいとは思っていない

 あくまでも移動手段の問題で、どうしても鉄道でなければ訪問するのが難しい地域では、自動車よりも鉄道に軍配が上がる。その過程で駅めぐり・鉄道列車をサラッと見る程度にとどめている。ということは、元から鉄道輸送に合わない、ハナから自動車交通に依存した地域では、維持費が桁外れに高い鉄道を根強く残していくべきか?という難題に立ちはだかる。

 鉄道・流通モノのブログでも度々「鉄道にこだわらない、多種多様な交通モードへの切り替えを」私見を述べているし、本ブログでも日田彦山線BRTの話をチラホラとしているが、自動車交通に依存した地域では、駅(バス停)から目的地までの距離が大きく離れすぎている上、そこまでの移動手段も車・バス・徒歩などで到達しないといけない。その地点で疲れるし、肝心の列車がいつ来るかも分からない。時刻表をみてもスキマだらけで全く使い物にならないとすれば、鉄道好きであっても移動には向かず、速やかに土に還してあげた方がよっぽど社会貢献に繋がる。

 多くのブログや鉄道ニュースサイトを拝見しているが、鉄道が大好きなのは結構なこととして、鉄道原理主義的な社会を強く求める意見に関しては微妙である。人・住宅地・産業・商業施設が密集した都心部であれば話が分かるけど、乗り手がいるのか分からぬ地方路線に1両編成しかない気動車をのんびり走る風景をみて「いやぁ~、鉄道には風情がありますわ」と言われても全く感銘を受けない。ましてや廃線寸前の場所に限って「鉄道を残せ」やら「地域の足を守れ」やら叫ばれてもシラケる。

research.a01.aoyama.ac.jp 青山学院大学の教授によるこの記事が最も腑に落ちるのだが、鉄道が威力を発揮する場所は、

  • 首都圏・関西圏・中京圏及び、東海道新幹線の主要駅
  • (条件を少し緩和するなら)県庁所在地・明確な商業地がたくさん立ち並ぶ新幹線(人員の大量輸送に適した地域)

 これぐらいに限られる。ということは、それ以外の地は戦力外とした上で、おとなしく土に還す道を選ばなければならない。

 但し、実際に鉄道を全て廃線に追い込めというのは無理があるため、速達性をカバーできる低コスト輸送を模索することになる。この条件を満たした一つのカギが、日田彦山線BRT・気仙沼 / 大船渡線BRTなどといった、バス高速輸送システム(BRT)である。

 廃線に至った旧・鉄道路線は、一部で政治的な線区こそあれど、基本的には短距離で地域間を連絡できるように作られている。加えて、バスの柔軟性と都市鉄道の利便性も加わるため、専用道区間では「渋滞知らず」な定時制・高速性が保証されるメリットがある。また、一般道区間では人の生活に欠かせない場所(商業施設・病院・役場など)を重点にバス停を置くことが出来るため、短距離+中長距離を一度に賄える合理的な交通モードといえる。

 「鉄道だとコストが掛かりすぎて大変だけど、かといって鉄道路線を完全に灰にしてしまうのはあんまり」って場所ほど、BRTが大活躍する。

道路は鉄道以上の汎用性を秘めたもの

 高速道路・一般道路、それに民有道(ここでは交通事業者が所有する専用道路も含める)、いずれも共通しているのは「汎用性」である。あまりにも多目的な活用が出来るため、鉄道にこだわる理由がいまいち思い浮かばない。

 JRを含めた鉄道事業者は、コロナ騒動に伴う極端な客離れと、回復後も元の活気ある鉄道社会を実現できるとは思っていない。その前からも輸送人員がどんどん減っていき、引き換えに自動車交通へとシフトしていったからである。加えて少子高齢社会が今後も深刻化する上で、限界集落と化した所を鉄道復権で行うことなど、もはや妄想の域に過ぎない。

 汎用性があまりにも大きい道路には叶わないし、多少の犠牲はあるにしても、柔軟性・定時制がある程度担保された路線バスがあれば、別にソレでいいです~となる。それを補強するBRTは、非合理的に考えても理にかなう。

JR九州を本気で応援するなら、違う形に変わることを後押しすることも大事。

 申し訳ないけど、今のままでJRなどの鉄道事業者が、いつまでも鉄道にこだわるとは思っていない。「どうしても鉄道を」と言うのであれば、鉄道事業者から当該線区を自治体が全て買い上げ、第3セクター方式や上下分離方式の形で細々と経営していくしかない自治体主体の3セク会社なら公共交通最優先という大義名分が残るため何も言わないが、カネは出さんのに口だけは大声で存続運動をしてるところに関しては「プロレスはいいから、サッサと現実的対処をしろ」となる。

 JR九州がどんどん赤字に陥って、一方では沿線自治体の無理解による猛反対で足を引っ張る状態が続く以上、このままでは特急・新幹線以外の鉄道事業を放棄し、完全な不動産事業会社となってしまうのも、そう遠い話ではありませんよ。

SA・PAの小ネタ (7) SA・PA出口標識

 休憩施設から本線に戻る際、「本線はこっちですよ~」と知らせる標識が、SA・PAの至る所に設けられている。

サービス・エリア又は駐車場から本線への入口(117の2)

 これらの標識は、道路法第46条第1項の規定で「道路管理者は道路の構造を保全し、または交通の安全と円滑を図るため、必要な場所に道路標識または区画線を設けなければならない」と定められている。この典拠に基づき、設置基準や様式などを定めた法律として、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」(昭和35年12月策定、最終改正令和2年3月 / 内閣府国土交通省令があり、その枠組みに基づいて標識を製作していく形になる。

 標識に関する政令が定まっているものに関しては、交通教本などで目にする、例の5つの標識集(案内・警戒・規制・指示・補助)で明文化されているが、それ以外に関しては、案内・警戒・補助の基本レイアウトを基準に、独自に製作していく形を採る。

 SA・PAにおける出口標識(本線復帰)は、昭和時代から各地域支社や工事・管理事務所ごとでかなりまちまち感があったが、後に技術情報を一元化した上で、JH→NEXCO各社共通のフォーマットが策定されていった。具体的な技術資料は、NEXCO3社+NEXCO総研が製作している「設計要領 第5集 交通管理施設 標識・距離標編」に記載されているため、そちらを参照のこと。

標識の歴史

黎明期は単に「本線(矢印)」のみの記載

英訳表記後は、長らく「THRU TRAFFIC」を併記していた。

ナンバリング制度が導入された後は、スルー・トラフィックに代わり、「EXPWY」という表記に変えてもよいように改正。

 本線復帰の案内は、基本的には「本線」と記載するのが一般的だが、重要な都市へのアプローチにあたる路線の場合、次に到達可能な県庁所在地を表してもよい。

福岡方面はこちら!と案内してもOK。

 「本線」または「重要都市」、どちらを掲示するかは、その地の道路管理者の裁量で決まるところが大きい。たとえばE2A中国道の場合、中国支社が管轄しているエリアは、王司PAを除いて英訳表記なしの「本線」と案内している施設が多いが、南側を走るE2山陽道の場合は、「広島」「岡山」「神戸」「北九州」「本線」など、実に地域性に応じて、かなりバラツキのある案内をしている。

 九州支社管内は、大抵の場所で県庁所在地を案内するが、E10東九州道の宮崎県区間のように、明確な主要地が定まっていない場合は「本線 TRUE TRAFFIC」と案内してしまう事例もみられる。

いろんな「本線」標識を探してみよう

 「本線」または県庁所在地までの案内は、地域差が非常に大きいため、私がSA・PA見学をする時は、一通りその手の標識をチェックするようにはしている。本来ならば全部「本線 EXPWY」とする方がいいのだが、法律で厳しく定められているわけもなく、あくまで案内標識のサポーター扱いであるため、建設過程で常に最適な案内はどうなのかを試行錯誤しているのも事実。

 皆さんも、休憩施設に立ち寄ったら、この手の標識を確認してみてね。中には同一施設で「本線」と「次の県庁所在地」がゴッチャになってる所もあるよ。

(技術屋あすかさん)いろんな「本線」標識を見つけてみよう。

soramichi.sakura.ne.jp

郵便局めぐり+県道獲得

 今までは福岡県道を巡ろうとした時、取りあえず地図に描いてある場所を狙って行動するってことをしていたが、その方法だとなかなか全路線の獲得が難しい。

 そこで、郵便局めぐりを行いつつ、その際に近所に県道標識があったら、ダブってても取りあえず記録に残そうというやり方にしてみた。結果、驚くほどホイホイと溜まっていく上、郵便局は県内あちこちに張り巡らされているため、一筋縄には全局コンプ出来ない。この相乗効果を使えば、未訪問局・未訪問路線を、出来るだけ効率的に集めていくことができるため、回収率がグンとアップしている。

 但し、その方法でも県道路線の取りこぼしが起きるため、事前に作成した県道データベースの資料と、その路線が描かれている場所を地図で参考にすることで、不足分の取り集めを実現している。

郵便局めぐりを行う過程で、県道もついでに確保。
これで回収率を大きく改善させることに成功(100%ではない)。

同じ要領で、他県も県道+局巡を重ねて行うことで、回収率の向上に貢献。

 改めて、福岡県道図鑑を眺めていると、本当に福岡県はデカい。筑前筑後豊前の集合体に加え、筑豊特有の過疎地・玄界灘沿いの離島・過密な福岡&北九州都市圏と、まさに日本の縮図がギッシリと詰まったバケモン級の自治体といえる。筑後は全クリし、筑豊もあと2割程度でコンプとなるが、残る北九州・京築・福岡都市圏は、なかなか手強い。しかも、県道標識が設置されていない路線もザラにあるので、いかにして攻略を進めていくかで相当の手応えを感じている。

 まあ、今年中に全路線達成(郵便局は必要に応じて8~9割達成を狙う)出来たらいいかな~なんて思ってます。はい……。

目指せ、回収率100%!!

唐津線BRT(構想) ~持続可能な現実的交通モードの実現に向けて~

www.jrkyushu.co.jp 2021年度におけるJR九州の線区別収支のうち、いわゆる地方交通線をピックアップしている項目がある。この部分で紹介されている路線・線区のほぼ全てで営業損失・1987年の民営化当初との乗客数いずれも、大幅にマイナスに陥っている。

 「持続可能な現実的交通モードの実現へ」(鉄道輸送としては戦力外通告を意味する)を掲げ、槍玉に挙がった線区を、いかに維持していくか考えていく。

 1回目は唐津線久保田駅唐津駅

通学時間帯だけ多い

(源さくらさんの話)はあああ??こげん人おるやん、なんでココを切るとぉ???

(時計くんが憑依したヒナペン)多いのは朝夕の通学時間帯、かつ、佐賀・久保田~多久までで、他はガランとしてるよ。写真の場所は相知駅付近。
(さくら)「え?そげん少なかと……。どやんすー?」

 唐津線佐賀県南部の佐賀市と、北部の唐津市を結ぶ路線。

 元々この地域は自動車交通に依存しており、佐賀県国土交通省が段階的に国道203号バイパスの整備を進めていることもあり、事実上、鉄道としての唐津線は、殆ど役割を終えつつある。地域活性化や観光需要の拡大化を図るため、佐賀県の取り組みとしてはラッピング気動車ロマンシングサガゾンビランドサガ)の導入や、佐賀・久保田⇔唐津伊万里方面の期間限定乗り放題きっぷの助成などを行っているが、効果は限定的。

 県北と県南を縦断する唯一の鉄道路線であるため、利用者が全くいないわけではないが、定期利用者は朝夕に学校へ通学する学生にほぼ絞られており、全体を見ても佐賀~多久の範囲で最も過密になる以外、殆どが空気輸送である。路線に並行する昭和バスも、唐津線のダイヤ(1時間1本)のペースにほぼ合わせていることから、地域間輸送としての役割に疑問符が付くのは避けられない。

 一方で、唐津市内、特に中心部では観光地へ向かう乗客の需要があることや、ようかんの里で知られる小城市街を中心に通学・通勤する乗客がいることから、完全に廃線とするにはやや無理がある。

 これらを整理すると、鉄道輸送としての唐津線は廃止する代わりに、この線路をバス専用道に転換しつつ、小城・唐津市街では街の中心部を通る路線バスとして運行する案が望ましい

(カエルくん)平べったく言えば、「廃線」なんだけどね。

もしも唐津線BRTを導入となれば?

全般

 基本的には2023年夏に開業が予定されている、日田彦山線BRT(ひこぼしライン)と同じである。

  • 朝夕の通学・通勤時間帯にはディーゼル車ロングバスを運行し、それ以外のデータイムは小型バスであるBYD・J6(もしくはそれに似たポンチョ)を導入。
  • 通学時に限り、久保田~小城・多久までの区間を往復運行する路線バスが策定されるほかは、原則として現在のダイヤである1時間1本をベースにする。
  • 久保田駅長崎本線と対面乗り換えが出来るよう、プラットホームを改築。
  • 小城駅多久駅では、佐賀方面へUターン出来るよう、駅構内を改築して待避・折り返し通路を確保。
  • 山本駅では、そのまま国道203号に戻れるように改築(筑肥線の山本~伊万里の存続は考慮しない)。
  • 新設駅を含め、バスロケーションシステムの導入や、利用者の利便増進を図る購買施設の誘致・別の路線バス乗り換えを前提とした、事実上のバスターミナルを開発する。
  • SUGOCAなどの交通系ICカードが利用可能。但し、長崎本線筑肥線を連続利用することは出来ず、ホームまたはバス内で、一旦、精算しなおす。

 これらを軸に話を進める。

小城市区間

久保田~小城及び、小城西以降はバス専用道で。

 久保田駅でバス専用道との対面乗り換えを行った後、小城駅まで線路跡を走る。この間に小城市役所が近接することから、それも含めて2~3駅ほど追加する。

 小城駅で一旦、バス専用道が終わり、小城駅舎に到着後、そこから小城西駅までは路線バスとして小城市内を回る。想定ルートは、下記の通り。

小城駅 - 小城公園・歴史資料館前 - 烏森稲荷神社前 - 桜岡小学校・小城高等学校前 - 下町 - 小城郵便局前 - 栄町団地 - 果樹試験場前 - 天山宮前 - 小城西駅(新設)

多久市

全線がバス専用道。途中、利便性向上を目的に、停車駅を増やす。

 小城西駅でバス専用道に戻った後は、ひたすら専用道区間をひた走る。多久市内は全線がバス専用道だが、途中に3~4駅ほど新駅を設置し、鉄道時代では利用に難を要していた利便性向上を狙う。

唐津市

多久~相知もバス専用道。厳木地区に対し、バスの乗車機会を増やす。

相知~山本もバス専用道。山本駅でバス専用道が終わり、そこから唐津へは路線バス扱いで。

 多久駅~山本駅も、引き続きバス専用道。この線区では厳木・相知で専用道区間の停車駅が大きく拡充される。

 山本駅で一般道路に戻り、そこで客扱いをした後、唐津駅までは国道203号などで連絡していく。一般道路のルートは、概ね2通り。

【パターンA】(最短ルート)

  • 山本 - 唐津自動車学校前 - 鬼塚中学校前 - 川原橋 - 春日様前 - 鬼塚駅(鉄道駅とは異なる場所にある) - 丸宗 - 和多田BRT - 唐津西高等学校前 - 町田 - 汐の先 - アルピノ前 - 唐津駅(終点)

【パターンB】(唐津城虹ノ松原ルート)

  • 山本 - 唐津自動車学校前 - 鬼塚中学校前 - 川原橋 - 春日様前 - 鬼塚駅(鉄道駅とは異なる場所にある) - 西山 - 天満町南 - 唐津市文化体育館前 - 市民グラウンド前 - 先石 - 百人町 - 東町 - 東唐津虹ノ松原 - 東唐津3丁目 - 東唐津2丁目 - 東唐津1丁目 - 唐津城入口 - 城内二の門 - 保健福祉事務所前 - 大手口・唐津バスセンター前 - 唐津市役所前 - 唐津駅(終点)

 唐津市内の路線バスは、A系統・B系統いずれも、市内を回る昭和バスの唐津市内線をベースに設定している。

速達性が大幅に犠牲になる可能性

 唐津市内はともかく、小城市内では並行する国道バイパスが未成の状態であり、市街地での混雑が著しく激しいことから、BRTの持ち味であるバス高速輸送の役割が犠牲になる可能性が高い。そのため、佐賀唐津道路が整備されるまでは、暫定的に小城~小城西の間をそのまま直通する路線と、市街地に迂回運行するバスとで分担するのもよいだろう。

 実際にBRT方式に移行するかは疑問が残るが、自治体が主導となって佐賀唐津道路を整備している限り、唐津線そのものが完全に土に還ってしまうのも時間の問題といえる。敢えてBRTを導入せず、佐賀唐津道路の整備を待つ形で、その地域高規格道路唐津線の代替とするのか、あるいは存続を前提としつつも、JR負担を減らすための上下分離策・第3セクター方式への移管など、様々な交通維持の手段は考えられる。

 もしもそうなった時は……。受け入れるしか。。

(???)斬ることしか興味ない鉄道会社め。(威圧)
(カエル・時計)え、僕はただ、持続可能な交通手段の確保を……(汗